出張で貯まったマイルは誰のもの?私的利用の問題性と企業の対処方法

出張の際に飛行機を利用するとマイルが貯まります。会社の業務として行った活動により獲得したこのマイルを、社員が私的利用することが問題なのかどうか、会社としては明確にしておかなければいけません。社員に明示するためには、そもそもマイルとはどういった性質のものなのか、マイルの私的利用が法的に問題がないのかなど知っておくことが必要です。そこで出張で付与されたマイルの私的利用とその問題性について、こちらの記事では説明します。

本記事の内容:出張で発生したマイルの取り扱いと会社での対策

出張で発生するマイルは誰のものなのか

ここではマイルに関する基本的な知識に加え、出張時に付与されるマイルは誰のものになるのか解説していきます。

マイルに関する基本的な知識

マイルの私的利用の問題を考える前に、そもそもJALやANAなどの航空会社が提供しているマイレージプログラムとはどういったサービスなのかを理解しておきましょう。

マイルとは、航空券を予約して飛行機を利用した場合に付与されるポイントのようなものです。クレジットカードなどで航空券を購入するとマイルが付与され、そのマイルが貯まると航空券代への充当や空港のラウンジ利用、グッズへの交換などの特典に利用できます。何万マイルでどの程度の航空券やサービスに交換できるかという還元率などのルールは、航空会社によって異なるようです。

出張で付与されるマイルは誰のものなのか?

出張で付与されるマイルを従業員が私的利用していることを問題提起する前に、出張によって生じたマイルが本来誰のものであるかを認識しておきましょう。

会社が出張経費をかけた結果としてマイルが付与されており、また、経済的な価値があるマイルは会社に帰属すべきといった法律上の取り決め等があるのではないかと考える人もいるでしょう。しかし、法律には出張時のマイルについての明確な定めはありません。

法人契約のクレジットカードを航空券購入時に使用すれば、マイルが会社のカードに付与されますので帰属の問題は解消されるでしょう。ですが、マイレージサービスのルール上、本来マイルは飛行機に搭乗する個人を付与対象としており、法人は対象とされていないケースが多いようです。そのため、個人が自分のクレジットカードを使って搭乗に必要な航空券を購入したことによるマイルは、個人に帰属するという考え方もできるのです。

マイルの私的利用は横領にはならないのか?

会社の経費をもとに貯まったマイルを、従業員が私的利用することは横領に当たらないのかという疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。横領罪は重大な法律違反です。しかし、出張によって付与されたマイルに関する法律上の取り決めが明確でない以上、法的な問題となる可能性は低いといえるでしょう。マイルの私的利用が必ず横領になると判断するのは難しいのです。

ただし、就業規則等のような会社が独自に定めているルールの中で、マイルの私的利用を禁じている場合は話は別です。私的に利用することは就業規則違反となるため、相応のペナルティを受けることになるでしょう。

・出張で付与されるマイルの扱いについて法律では定められていない
・マイレージサービスは搭乗する個人を付与対象としているものが多い
・就業規則で私的利用が禁止されている場合は、就業規則違反となる

出張で貯まったマイルの取り扱い方

会社としてマイルの取り扱いを決める場合、どのような点を明確にすればよいのかをあらかじめ知っておくことが重要です。そこで、取り扱いのポイントについて説明します。

会社としてのマイルに関する取り扱いの考え方

マイルの取り扱いを個人に任せている場合

会社として出張時に付与されるマイルの取り扱いに関する考え方を決める場合、他の企業がどうしているかも参考にするとよいでしょう。実際には、まだ各個人の裁量に任せている会社も多いのが現状です。

しかし、 社員個人に委ねると、特定の社員だけがマイルを受け取っている状況が続いてしまう恐れもあります。金銭的な不公平が生じ、社員間の不満につながるリスクもあるでしょう。不要なトラブルを防ぐためにも、会社としてマイルの私的利用を認めないとするのも一つの手です。

マイルを会社が管理している場合

一方、会社によっては、出張時に生じたマイルは会社のものとして管理しているところもあります。そういった会社では、発生したマイルは別の出張時に使用するように取り決めているケースが多いようです。

会社でマイルを管理することによって、大きなコスト削減につながった事例もありました。たとえば外務省では、公用マイレージ制度を導入して出張で発生するマイルを管理し、導入した平成21年1月から10月末までの間、合計約2633万マイルを取得して、約300万円の公費節約を実現しています。

また、地方公共団体でも同様にマイルを管理する動きがあります。実際にコスト削減効果が見込めることがわかれば、民間企業にも公用マイレージカードのような仕組みが波及する可能性はあるでしょう。ただし、会社としてマイルを管理する場合は、管理の手間が発生することは認識しておく必要があります。出張が多い会社なら、その分管理するマイルの量も膨大になるでしょう。

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マイルをどうするかは会社次第

出張時に生じるマイルに関しては、会社として方針を明確にしておくことが重要です。私的利用を認めたとしても、横領を見逃したことにはなりません。そういった取り決めにする選択肢もあります。

また、会社の指示による出張で生じたマイルを会社のものとして管理することは、費用削減や公平性の観点から一定の理解を得られることもそれほど難しくはないでしょう。

マイルを誰のものとするのかは会社次第だといえます。大切なことは、不要なトラブルを避けるためにも会社としての方針をはっきりとし、ルールとして社員に把握させることです。

出張時のマイルに対する会社の方針を決めよう

出張に行けば、航空会社のマイレージサービスによってマイルが貯まります。このマイルの取り扱いを決めておかないと、コスト削減や公平性の確保が難しくなってしまうと認識することが重要です。

公用マイレージカードのような制度を導入すれば、会社としてマイルを管理してコスト削減につなげることも可能です。出張時のマイルについて、早めに会社としての方針を決めて社員に対して徹底するようにしましょう。

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