出張費の相場|適切な金額に設定するためのポイントとは?

出張旅費規程などで出張費の上限を設定する際、どういった基準に合わせ、何をポイントにするのか迷ってしまうかもしれません。役職ごとに上限額を設定するのもバランスが難しいでしょう。そもそも、出張費はどの費用を賄うためのものなのでしょうか。また、出張費の相場はどの程度のものなのでしょうか。ここでは、出張費の定義から国内・海外出張費の平均支給金額、出張旅費規程作成や経費処理のポイントまで詳しく解説します。

本記事の内容:出張費の定義から相場、出張旅費規程における出張費設定のポイントについて解説

出張費の相場はどのくらい?

まず、出張費の定義について知っておきましょう。また、出張費の範囲を決めるポイントとなる国税庁の見解や、企業の出張費相場について解説します。

出張費とは

出張費とは、出張業務を行う際に発生する費用をまとめた呼び名です。出張経費とも呼ばれます。例として、移動に使う新幹線や飛行機などのチケット代、宿泊費、出張手当・出張日当などが挙げられるでしょう。これらを会計処理する際には、一律に旅費交通費の勘定科目で計上されます。出張費は給与ではなく旅費交通費なので、基本的に所得税法上で非課税となる費用です。しかし、どんな場合でも非課税となるわけではありません。

非課税となるのはどんな場合?

国税庁によれば、出張費は「通常必要であると認められる部分の金額」である場合に非課税となります。あまりに高額など、常識的でない出張費は、税務調査で経費として認められない場合もあるのです。出張時にかかる費用のどこまでを出張費とするか、また「通常必要であると認められる部分の金額」はいくらなのかをはっきりさせるには、あらかじめ企業が出張旅費規程を作成し、基準を決めておくことが必要となります。

出張費の相場

税務調査で「通常必要であると認められる」出張費を設定するには、一般企業における相場の金額を参考に設定するのが無難と言えるでしょう。2017年度に行われた調査での出張日当や宿泊費の相場は以下のようになっています。

国内出張費の相場

出張手当(日当)

国内出張で、なおかつ日帰り出張の場合、役職ごとの日当の平均支給額は、一般社員が1954円、係長クラスが2076円、課長クラスが2309円、部長クラスが2491円となっています。全体の86.8%の企業が日帰り出張で日当を支給しており、これは比較的高い数字といえるでしょう。また、国内の宿泊出張の日当平均支給額は、一般社員が2222円、係長クラスが2337円、課長クラスが2593円、部長クラスが2809円となっています。宿泊出張で日当を支給する企業は全体の91.4%となっており、ほとんどの企業で宿泊日当支給があるという結果です。※1

宿泊費

宿泊出張での宿泊料の平均支給額は、一般社員が8723円、係長クラスが8929円、課長クラスが9291円、部長クラスが9870円となっています。※1

新幹線・飛行機

新幹線グリーン車の利用を許可している企業は、部長クラスで19.5%。また、航空機のスーパーシートの利用については、同じく部長クラスで13.8%となっています。(条件付きのでの許可を含む)※1

海外出張費の相場

出張手当(日当)

海外出張の際に支給される日当や宿泊費の相場は、渡航先によって金額が異なります。例として、北米へ出張する際の役職ごとの日当平均支給額は、一般社員が5080円、部長クラスが6189円となっており、中国地域へ出張する際の平均支給額は一般社員が4603円、部長クラスが5604円です。※1

宿泊費

宿泊費の平均支給額については、北米への出張で一般社員が14170円、部長クラスが15950円、中国地域への出張で一般社員が12259円、部長クラスが13780円となっています。※1

飛行機

海外出張における航空券利用のクラス基準に関しては、部長クラスで「ビジネスクラス」4.6%。「エコノミークラス」71.3%。課長クラスでは、「ビジネスクラス」0.6%、「エコノミークラス」75.3%であり、一般社員においては「ビジネスクラス」とする企業はなく、「エコノミークラス」が76.4%となり一般社員~部長クラスまで一般的にエコノミークラス利用が大多数のようです。※1

※1【出典】「産労総合研究所 2017年度国内・海外出張旅費に関する調査」(産労総合研究所)

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出張旅費規程で出張費を設定するときのポイント

出張旅費規程を定めることは、出張費に関する基準を透明化できるだけでなく、会社と従業員にとって節税効果もあります。出張費を設定するポイントを解説します。

1.全社員にとって妥当な金額になっているか考慮する

押さえるべきポイントのひとつは、役員だけでなく全社員を対象とした出張旅費規程として作成することです。所得税法基本通達9-3では、旅費の範囲は「支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている」べきとされています。社長や上層部にのみ高額な出張費が設定され、一般社員には妥当な金額が設定されないなどがないよう、十分に検討が必要です。前述した平均日当支給額の調査結果で、日帰り出張の日当が部長クラスと一般社員で500円ほどの差となっていたことを参考にするとよいでしょう。 また、出張日当は、移動時間が長時間になることで発生する出張先での食事代など、日常なら負担しない支出を実費弁償するという性質をもっています。これを踏まえて、社会通念上常識的な金額の設定が重要です。

2.同業他社・同規模の企業と比較して妥当か検討する

所得税法基本通達9-3では、旅費の範囲について「その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められる」ことともされています。そのため、同業他社との大幅な差がないような出張旅費を設定することもポイントとなります。同業種の相場を把握するには、調査会社のデータなどを参考にするとよいでしょう。同業といえども、会社の経営規模によって必要とされる出張旅費の相場は変わってきます。他社を参考にする際は、売り上げ規模、収益構造が似ている企業を選ぶこともポイントです。 出張旅費規程を定めると、出張費が給与ではなく経費になり、また国内出張費は課税仕入れの対象となるため、会社にとっては消費税や法人税の節税になります。さらに、従業員にとっては所得税や社会保険料の節税となるのです。ポイントを押さえた出張旅費規程を定め、経費の透明化と節税効果、両方のメリットを得ていきましょう。

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出張費の経費処理を行うときのポイント

出張費の経費処理は、経理担当者が業務のポイントを押さえておくと効率的に行えます。ミスを誘発しやすい要因や効率化に役立つシステムについて解説します。

1.不正に注意する

経理担当者がまず注意すべきは、出張費の不正受給です。例として、移動経路は最短ルートを通るという規定に沿っていなかったり、定期区間の控除をし忘れていたりなど、出張者がうっかりしがちな申請ミスに注意しなくてはなりません。なかには、出張中に最短ルートを移動したにも関わらず遠回りのルートの経費を申請したり、支給された新幹線のチケットを払い戻して差額を着服したりなどの不正を行うケースもあります。申請された金額は必ず領収書と照らし合わせ、整合性をチェックしながら精算業務を行うことが重要です。

2.出張費と通勤手当を混同しない

出張者に支給される出張費は、給与ではなく経費とみなされるため、移動費だけでなく宿泊代や出張手当も含めて旅費交通費の勘定科目で処理されます。しかし、通勤のために支給される通勤手当は、給与や給与手当勘定で処理します。どちらも交通にかかる費用のため混乱しやすいですが、通勤手当は条件によっては課税の対象となることもあり、混同しないよう注意が必要です。

3.システムの導入を検討する

精算業務を効率化できるよう、出張管理システムの導入を検討することも役立つでしょう。出張管理システムを利用すると、出張申請から承認、出張状況の確認、精算処理までをオンライン上で一括し、スムーズに管理できます。宿泊場所の予約もシステム上で行えるため、定められた出張旅費規程内で宿泊できる宿を手配でき、なおかつ宿泊の実態も把握できるのです。これにより、宿泊場所を無断変更して費用の差額を着服する、いわゆるカラ出張などの不正を防ぐことができます。

また、コーポレートカードの利用や出張管理システムを導入して一括で請求書払いなどの支払い方法をとれば、出張後の交通費や宿泊費を精算する手間が省けるでしょう。これにより、出張者は実費精算の必要がなくなり、複雑な経費精算申請や詳細な出張報告書の作成がなくなります。また、経理担当者も支出した費用の整合性をチェックする必要もなくなり、出張者と経理担当者両方の負担を大幅に軽減することができるのです。

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データ活用で適切な出張費を設定し業務を効率化しよう

国税庁が規定する出張費の相場は、常識的であることがポイントとなっており、いまいち定義をしにくいものです。出張費を定める際には、企業全体の情報をまとめたデータが役立つでしょう。また、出張旅費規程を作成するポイントや、効率的に経費処理するポイントを押さえておくと、業務の効率化につながります。出張管理システムの導入も検討し、出張者や経理担当の負担を軽減していきましょう。

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また、社員による立替、事前の仮払金の支払い、出張後の実費精算などの業務も大幅に削ることができ、経理業務の負担軽減に役立ちます。

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