出張命令書とは?書面の必要性と申請から報告をスムーズに行う方法

社員が出張に行く際に「出張命令書」を作成している会社があります。出張命令書は会社規定に基づく書類ですが、必ず作成しなければならないものなのでしょうか。

作成が義務付けられている場合は、書き方や使用するメリットなどについても理解しておいたほうがよいでしょう。そこで、出張の承認や終了報告に関する流れや、出張命令書を使用するメリット、使用しない場合の出張フローなどについて解説します。

本記事の内容:「出張命令書」の書き方・使用するメリット、使用しない場合の出張フローと出張業務の効率化について

「出張命令書」とは?出張命令から実施、報告までのフロー

出張命令書を利用するにあたっては、基本的なことを把握しておくことが必要です。ここでは、出張命令書とは何か、出張命令書の必要性などについて紹介します。

出張命令書とは?

出張命令書とは、社員が出張するにあたって、上司などの出張命令者が出張内容などを明確にして承認する目的で作成される書類です。出張命令証明書と呼ぶ場合もあります。出張に関して会社として指示があると書面で残すことが主な目的です。口頭だけでも出張指示は成立しますが、書類を作成して記録に残すという点に意味があるといえるでしょう。また、出張に関連する項目をもれなく記載しておくことで、会社・上司の意図と出張者の考えがずれてしまったり、無駄な支出が生じたりすることを防ぐためにも出張命令書は有効です。

出張命令書に記載される主な項目は、以下の5つです。

  • 出張者氏名
  • 出張の目的
  • 出張期間・日程
  • 出張先(取引先名・担当者の役職・氏名)
  • (出張費用)

1つ目は、出張者の氏名です。誰が出張に行くのかを明確にします。2つ目は、出張業務の目的です。たとえば、取引先との商談や展示会への参加など、どのような業務を行い、何を達成することを目的にするのかを記載します。3つ目は、出張期間や日程です。いつ出発して何日間滞在するのか、戻ってくるのはいつかについて、事前にはっきりさせておくことを目的として記載します。4つ目は、出張先です。出張先の場所や取引先名、現地で会う先方の担当者などがはっきりしている場合はその役職・氏名などが記載されます。5つ目は、費用に関することです。ホテルなどでの滞在費や移動に係る旅費・交通費などの出張費全体の金額に関する情報も記載される場合もあります。

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出張命令書の必要性

出張命令書は、絶対に作成しなければならないという位置づけのものではありません。少なくとも、法的に作成が義務付けられているわけではないことは認識しておく必要があります。それでも、一般的な出張において出張命令書を作成するようにしている会社はあります。

※補足:例外として出張命令書が必要になるケース

普段、出張命令書を不要としている会社でも、例外として作成しなければならないケースがあります。

たとえば、出張で海外渡航をする場合、行き先によっては出張命令書の作成が必要になるケースがあります。ビザがなくてもパスポートだけでビジネス目的での入国ができる国であれば問題はありませんが、ビザが必要な国や地域もあるのです。その場合、ビザ申請書提出時に出張命令書の添付・提出が必要となります。また、公務員の場合は、「国家公務員等の旅費に関する法律」(「旅費法」)に基づく旅費申請を行うことになっています。その際にも、出張命令書が必要です。

この記事では、そういったケース以外の、一般的な会社における出張命令書と、出張命令が出されてから出張報告までの流れについて説明します。

一般的な、出張命令から出張の実施、報告までの流れ

出張命令書を必須とする場合には、出張の実施、報告など出張に関する一連の流れに合わせて、業務フローを確定させる必要があるでしょう。業務の流れに自然に出張命令書が組み込まれるようにして、導入することが大切です。

まず、上司などの出張承認者が出張の指示・命令を行い出張命令書を作成します。命令がなければ、会社の業務と認められない可能性があるため、注意しましょう。

続いて、出張する本人による旅程などに関する出張申請です。出張命令を踏まえて、承認者に対して申請を行います。出張命令書を使用する場合、申請を省略する場合もあるでしょう。また会社によっては、出張者が出張申請をし、それを上司が承認するフローを採用し、出張命令書を不要としている場合もあります。

そのあとは、実際の出張業務の遂行です。出張命令書の内容から外れることがないよう、出張期間中に業務を行います。出張が終了したら、上司などに対する出張報告も必要です。商談内容など必要な資料を添付した出張報告書などの書類を作成のうえ、出張者が出張命令者に対して提出します。最後は、出張経費精算です。滞在費や旅費などについて、証拠となる領収書などを添付して出張経費精算書を作成して上司の承認を受けたのち、経理部門に提出します。

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出張命令書を作成するメリットは?

法的に作成義務がない出張命令書ですが、必須としたり慣例となっていたりする会社は多い です。そこで、出張命令書を作成する理由やメリットについて解説します。

出張命令書のメリット①:誰が出張を命じたかが明確になる

出張命令書を作成するメリットの1つ目は、誰の指示に基づく出張なのかが明確になることです。社員個人で判断して出張できるようになると、会社として正式に認めた業務かどうかが問題になってしまうケースがあります。そういった命令者がいない出張に関して生じたトラブルについては、会社としてどう責任をとっていくかが問題となるでしょう。また、費用に関しても会社として認めるかどうかの課題が生じます。さらに、命令がない出張中のケガや病気に関する労災認定など社会保障の適用に関しても、問題となる可能性があるのです。

出張命令書を作成することによって、そういった問題点を解消することができます。書類は一定期間保管されるため、誰が何のために出張を命じたのかを記録として明確に残せることがメリットです。書類として記録が残っていれば、事後に確認することも容易になります。また、出張命令書には、出張の目的や内容などについても記載されることになるため、会社の意向に沿った出張業務が遂行され、管理しやすくなる点もメリットです。さらに、出張命令書には費用に関する記載も行われます。

その結果、無駄な経費の発生や出張費の水増し請求、カラ出張の請求などが起こるリスクを回避できる点もメリットといえるでしょう。出張命令書をやりとりするときに、出張者が事前に命令者に疑問点などを相談できる機会も確保できます。

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出張命令書のメリット②:旅費精算がスムーズになる

出張命令書を作成する2つ目のメリットは、出張旅費精算がスムーズに処理できるようになることです。旅費精算書は、出張中にかかった経費を精算するために作成される書類のことをいいます。業務に直接関係あるホテルなどの宿泊代、現地への移動にかかった交通費について、領収書などを添付して作成するのです。仮払金がない場合は、出張する本人が経費を立て替えることになるため、この精算表を使って、精算を行い立て替えた費用を受け取ることになります。仮払金があった場合は、過不足の精算が必要です。

出張命令書がない場合、事後になって経理に対して出張精算書を提出することになるでしょう。そういったケースでは、支出の必要性や支出額の大小について、出張後にトラブルになることもありえます。事前に出張命令書を作成して経理部門とも共有しておけば、出張後にその出張命令書に基づいて出張精算書を作成することによって見解の相違などでトラブルが生じることを避けられます。また、スムーズに精算業務が進められることもメリットです。事前に出張命令書に基づいて仮払金を支払うようにすれば、出張者が経費を立て替える負担を減らすことにもつながるでしょう。

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「出張命令書」は時代遅れ?出張をスムーズに管理するには?

上司も出張者も、出張の成果を上げたいはずです。そのためには、手続き業務の軽減も重要なポイントです。ペーパーレス時代に紙の報告書作成は非効率で時代遅れかもしれません。

出張をスムーズにする「出張管理システム」とは

出張旅費精算や出張命令書、申請書などの作成に時間をとられてしまうと、肝心の出張自体の業務に割く時間が減ってしまいます。より効率的な出張を実現するためには、フローをシンプルにしたり、出張管理システムを導入することも有効な選択肢です。

出張管理システムを活用すれば、申請や承認をシステム内で完結することが可能になります。システムを利用することで、別途出張命令書を紙で作成する必要がなくなることもメリットです。また、システム内には出張に関する情報を入力するテンプレートが用意されているのが一般的です。そのため、書式で悩む必要がなくなります。

さらに、システム内に入力した情報は、出張命令者や出張者だけでなく、経費精算で関連する経理部門などとも情報共有することが可能です。システムによっては、社員単位で出張旅費規程に基づく経費許容範囲などの設定が可能なケースもあります。出張管理システムを有効活用することによって、出張に関する手間やコストを減らし、本来業務である出張業務に割く時間を十分確保できるようになることが期待できるでしょう。出張に関する合理化を検討している場合は、出張管理システムの導入も視野にいれて検討してみるとよいでしょう。

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出張管理システム導入も視野に入れて出張命令書を活用しよう

出張命令書を作成するメリットはあるものの、手間やコストが増えてしまうのは避けたいでしょう。そういった場合は、出張管理システムの導入を同時に行い、手間を省いて出張の効果を高めることも今後の選択肢となるでしょう。

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